最後に助けてくれるのは。

『今それは必要なのだろうか？』

どんな時にも親はあなたを見捨てはしない 。

また追い詰められるような事があった時、
逃げ場になってくれる 。

両親はもう他界しましたが
今でも思い出される言葉がある 。

お蔭で、ここまで生きてこれたようにおもいます 。

いままでの「北に・・・」は、
良いことのお話でしたが今回は、過ち　 その①です。


今それは必要なのだろうか？

ひろしがまだ小学校４年のころ、
毎日のおこずかいが１０円でした。

今の１００円くらいかなぁ？
コンビニなどなくて、
駄菓子屋さんと言うお店で買い物します。

今日もひろしは駄菓子屋に、
お目当ては景品付の甘納豆です 。

一袋、５円で中に１等２等。
はずれなどの文字が書いてあり
それぞれの景品が貰えます。

「おばちゃんこれ引くよ」
元気に声かけてくじを見ると
甘納豆の袋が残り３０個 。
１等２等３等総残りしてます。
３０分の２ですよね本来なら。

実は今ひろしの手の中に１００円札が・・・。１
０円が無いので 、おつりで買い物してきてと、
たのまれたために。

当たりが出たとこでやめれば、いいやと
あと１回あと１回。
１０回引いたけど　当たりがこない
おばちゃんがもうやめたらどうと言うと
「今日はひろしの誕生日だから大丈夫」
とうとう２０回 １００円全部使い切ました。

　　

さぁ大変！
家に戻るとお母さんが買い物の品物は？と。

「ごめん　　落としちゃった」
ひろしの家での１００円は大金です。
お母さんは何処を 歩いたのと道順を
聞いて探しにいきました 。
出てくるわけがありません。

夕暮れにお父さんが戻り 、
夕飯になりました。

「ひろしはご飯ないよ押入れに入ってなさい！」

「バレタァ・・・。」

お父さんが駄菓子屋の前を通ると
おばぁさんが、誕生日なのにさみしいだろうと
プレゼントを渡そうと声かけてきて
いきさつを知ったそうです 。

兄弟達が寝て押入れの前でお父さんが言いました 。

「お金を使ったことは、普段他の家庭よりすくないから
満足させられないお父さんに責任がある。　
すまない。

でも、お母さんや駄菓子屋さんに、
うそついたことは、 許すことはできない。
　
くじが引きたいのか景品がほしいのか
今それが必要なのだろうか ？
またばれなければひろしは良いと
思ってる心がゆるせない 。

親はひろしの最後の砦なんだよ 。
うそついて逃げ場の無くなったら　
これから先ひとりぼっちだ
母の涙だけは見ないように生きてくれ 。」



どんなに大きくなっても親からみたら子供ですね

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